君と初めて行った海は 思ったよりも人も波も引いていて
「暑いね」「あついね」って夏がそうさせてんだ
二人でサイダーを分け合って過行く景色の間違い探しをした
ぬるくて甘いだけの水になるまで近すぎない距離
遠すぎる心 君といるんじゃなかったな なんて
世界が競って争うから 夏の始まりなんて見えなくなった
思い立って 探したって幼い左手じゃ届かないんだ
正しい季節の循環は 誰かが少しずつおかしくしたんだろう
好きだよ この世界がいつか終っても
誰もいない 波打ち際で 落ちるロケットを 見ていたんだ
よくある夏から切り取った 君と二人 バス停つま先照らして
「暑いよ」「あついね」って意味もない会話を背の波の音に聞かせた
僕の分のサイダーも 口を下にしてけだるそうに
好きだよ この世界がいつか終っても
好きだよ 君が生まれ代われなくても
でもそれは無しだよ そういう話だよ
君と初めて行った海は思ったよりも人も波も引いていて
「あついね」「あついね」って夏がそうさせてんだ
二人でサイダーを分け合って過行く景色の間違い探しをしよう